公務員試験の最終関門は面接です。
いかに筆記試験で好成績を取ったとしても、面接を突破し最終合格を手にできなければ、それまでの努力は全て意味がなくなってしまうのが公務員試験です。
ここではそんな公務員試験の天王山である面接試験を解説します。
公務員試験の面接試験の傾向
近年、公務員試験における面接の配点比率は上昇してきています。
特に住民と直接触れる機会が多い市町村の試験などでは、配点比率が5割を超えているところがほとんどです。
また、面接重視の自治体では、最終合格の判断において、1次試験である筆記試験の結果による加点を行わない、リセット方式と呼ばれる方法を取るところもあります。
よって、自分の志望先の研究をしっかりと行い、面接重視である場合にはしっかりと時間をかけて対策を取る必要が出てきます。
公務員試験の面接のパターン
公務員試験の面接試験には、一般的な個別面接、集団面接だけでなく、集団討論、グループワーク、プレゼンテーションなど様々な形態が取り入れられてきています。
このことから、筆記試験以後の試験を面接試験ではなく、「2次試験」や「人物試験」と呼ぶ場合もあります。
集団面接の形式と内容
集団面接は個別面接に先立って行われるもので、主に態度や所作などの形式的な面をチェックし、志望者のスクリーニングを行うことが目的です。
おおむね5人程度の受験者で、20分から40分程度で行われることが多いようです。
内容としては、全員に同じことを聞く場合、指名して聞く場合、挙手させる場合、またそれらを混合させる場合も多くあります。
集団面接についてはその目的ゆえに、ネガティブチェック(減点方式)の場合が多く、悪い意味で目立たたないようにそつなくこなすことが大切です。
面接に参加する人数によって、自分が話すべき時間はだいたい決まってくるはずなので、あまり長々と話続けるようなことはせず、端的に自分の伝えたいことをまとめて話すように心がけましょう。
個別面接の形式と内容
個別面接で問われる内容は、志望動機、やりたいこと、自己PRなど一般的な内容と、趣味・特技、長所・短所・学生時代にがんばったことなど個人的な内容です。
ごく当たり前の内容とも言えますが、面接の冒頭に聞かれることがほとんどであるため、ここでつまづくとその後の面接の盛り上がりに影響が大きいため、そつなく答えられるようしっかりと練習して万全にしておいて下さい。
集団討論の形式と内容
おおむね6人から10人程度で、40分~60分程度の時間でひとつのテーマを討論し、結論をまとめていくのが集団討論です。
テーマは当日知らされる場合もあれば、事前に知らされる場合もあり、自治体の課題や時事に関連するこが多いようです。
司会やタイムキーパーなど、役割を決める場合もありますが、最近では特に役割を決めずに自由討論することを指示される場合もあります。
なので、集団討論の練習は役割有と役割なしの自由討論の少なくとも2回は行っておくことが重要です。
この集団討論では、指導力や社会性、貢献度がみられます。
とはいえ、この集団討論はネガティブチェック(減点方式)のことが多いので、あまり目立とうとせずに他の志望者と普通にコミュニケーションを取りながら議論に貢献することを心掛けましょう。
面接試験で最低限押さえるべきポイント
面接試験では自分のキャラクターや考え方を面接官にしっかりと伝えることが求められます。
以下のポイントはどのような面接試験でも重要となるため、押さえておきましょう。
- 身だしなみを整える
身だしなみで重要なのは清潔感です。
服装・髪型などの見た目は面接試験においては面接の内容そのものと同等の重要度があります。
自信がなければ、他の人に印象が悪くないかを相互チェックをすることをおすすめします。
- 適切な声の大きさで明るくハキハキと話す
良い印象の基本はしっかりと発声することから始まります。
自分で声が小さいと思う場合には、まずは入室のあいさつだけはしっかり行い、その後はその声の大きさをベースに話すように練習しておきましょう。
- 聞かれたことにきちんと答える
聞かれた質問に対して、その意図と外れたことを答えてしまうことは、思いの他よくあることです。
特に難しい質問をされた場合に起こりがちなので、的を外さずに聞かれた質問に答えることを心掛けてください。
- 先に結論を言う
結論を最初に言うことで、その後の話にぶれがなくなりますし、無駄に話が長くなることも抑えられ、結果的に相手が理解しやすくなります。
独学の方は情報収集が大事
面接対策については独学の方は特に対策が難しいところです。
個別面接対策については予備校やハローワーク等の模擬面接をうまく活用しましょう。
ただし、直前期になると予約が埋まってしまうことも多いので、早め早めの行動を心掛けましょう。
また、集団面接や集団討論・グループワークについては、実施している機関自体が少ないので、情報収集をしっかりと行い経験をしておくようにしましょう。
まとめ
面接対策は筆記試験対策に比べて、後手にまわりがちな面もあります。
しかし、独学でもある程度対応のしようがある筆記試験と違い、面接対策は実際に場を設定してもらい訓練をしなくてはならない手間のかかるものです。
筆記試験に合格した後に焦らないように、早めに意識をしていつどのように対策をしていのかを受験勉強開始の段階にスケジュールに組み込んでおきましょう。