公務員試験と不景気・不況の関係

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公務員試験の倍率は、一般的に景気の良しあしに影響を受ける傾向があります。

すなわち、景気が良い時期には民間企業の採用が増え、条件も良くなるため、公務員試験の倍率は下がります。

逆に景気が悪ければ安定志向が強まり公務員試験の倍率が上がるというわけです。

影響が出るまでのタイムラグ

とはいえ、実際の景気動向と公務員人気の高まりには数年のタイムラグがあると言われます。

2008年秋にリーマンショックが起こった際には、例えば国家公務員試験でいえば6.7倍から2012年の13.7倍まで上昇が続きました。

公務員試験の倍率にタイムラグが生じるのは、公務員試験には民間試験には無い筆記試験という、いわば参入障壁があるためすぐには民間から公務員への転換が難しいからだと思われます。

「不景気だから公務員」は正しいか?

ところで、この不景気だから公務員を志望するという行動自体は正しいものと言えるのでしょうか。

もちろん世界的な不況で世の中の先行きが不透明な時期においては、雇用の安定性がある公務員が魅力的に映るという心情は理解できます。

とはいえ、不況というものはそれがどんなに大きなものであれ、いつかは終わりを迎え、好景気がやってくることは産業社会が始まって以来の真実です。

そしてまた、もちろん好景気の後には不景気がやってきます。

今のような経済システムが続く限り世の中はその繰り返しということです。

であれば、不景気だから公務員人気が高まり、好景気だから公務員人気が下がるという行動はかなり近視眼的で、感情に流されたものであると言っていいでしょう。

職業を選ぶということ

そもそも人生の大半の時間を捧げる「職業」を選ぶ基準として「安定性」だけを考える、もしくはそれを第一の基準とすることには疑問を持つべきなのかもしれません。

「公務員になってこれを実現したい。」といえる何かが無い限り、晴れて公務員になれたとしても、その後の人生は「安定」はしていても「幸せ」とは程遠いものになることは数々の先人が感じているところです。

不況だからという理由で公務員を志望する方は、今一度この点についてよく考えてみる必要がありそうですね。