2020年の新型コロナウイルスの感染拡大を機に民間企業のみならず、公務員面接でもオンラインのWEB面接の導入が広がっています。
この記事では、そんなWEB面接について解説します。
最初の面接に導入されるケースが多い
WEB面接は対面面接と比較して、時間的にも金銭的にもコストがかからないため、特に受験生を大きくふるいにかける1次や2次面接に導入されること多くなっています。
とはいえ、面接の段階が進んで最終的な面接では対面面接が行われることが多いため、受験生としてはWEB面接・対面面接両方の対策を取っておく必要があります。
WEBも対面も基本は同じだがコミュニケーションには注意
WEB面接といっても、面接で回答する内容、アピールすべき事柄などの基本的な事項は対面面接と変わりありません。
とはいえ、やはり対面面接と比較するとWEB面接の場合には人柄や雰囲気、話し方やなどのキャラクターが伝わりにくいのも事実です。
面接時のコミュニケーションにかかわる以下のような項目はどんな面接でも重要な点ですが、WEB面接では特に意識して大切にする必要があります。
- 面接官の言葉への返事や頷きなどの反応を意識してはっきりと行う
- 表情豊かに話すことを心掛ける
- 一方的に話すのではなく、面接官との会話のキャッチボールを意識する
WEB面接ならではの注意点
WEB面接には対面面接との共通点もある一方、WEB面接特有の注意点もあります。
通信環境とデバイス
有線でインターネット回線に繋いでいる場合は問題ないと思いますが、4GやWi-Fiなど無線接続の場合、通信が不安定になる可能性もあります。
本番で通信が不安定になってしまった場合、それが直接の原因で不合格となることはないかもしれませんが、面接自体がやりづらくなることは間違いありません。
通信環境のチェックは事前に入念にしておきましょう。
また、スマホでも面接を受けることは可能かもしれませんが、面接官の表情が分かりづらい、通知を切り忘れてしまうリスクがあるなどデメリットが多いので、極力パソコンを用意したいところです。
面接場所
WEB面接の場合、面接場所は通常自宅となるでしょう。
WEB面接ではカメラに映る全てがあなたの印象となるので、余計なものが映らない背景や、適切な照明が確保できる場所はどこなのかをよく考える必要があります。
目線
よく、面接では相手の目を見て話せといいますが、WEB面接の場合は画面の面接官の目を見てしまうと相手の画面上では目線がはずれているように見えるため、いわゆる「カメラ目線」で話す必要があります。
これには慣れが必要なので、事前に十分に練習しておきましょう。
また、カメラのセッティング位置はなるべく目線と水平に置くようにし、上から目線や下から目線にならないように注意しましょう。
ノートパソコンの場合、画面の角度の調整ではなく、パソコンそのものを台の上に乗せるなどしてカメラの位置そのものを水平に持ってくるようにしてください。
お辞儀の角度
一般的に面接時に適切なお辞儀角度として、
- 会釈(15度)
- 敬礼(30度)
- 最敬礼(45度)
ということが言われます。
ただし、上半身しか映らないWEBで最敬礼45度を行ってしまうと、相手の画面にはあなたの頭頂部のみが映ることとなり、違和感があります。
よって、WEB面接の場合は全て会釈(15度)程度の浅いお辞儀で構わないでしょう。
カンペは使うな
WEB面接なので、面接時にカンペを使えると考える方もいるようですが、以下のようなデメリットがあるため、やめておきましょう。
- 質問に対する回答が不自然になりやすい
- 気持ちや感情が伝わりにくくなる
- 視線や表情でカンペをつかっていることがばれる
また、仮にWEB面接をカンペをうまく使って突破しても、結局は対面面接でボロが出る結果となるでしょう。
WEB面接の流れ
一般的に公務員試験のWEB面接の流れは以下の通りです。
- 官公庁からURLが送付されてくる
- 指定のURLにアクセスしソフトをダウンロードする
- ダウンロードしたソフトをインストールしてセッティングする
- 面接10分前には準備を終えログインしておく
面接直前にログインすると、予期せぬトラブルに対応できなくなる可能性があるので、必ず十分な時間を取ってログイン待機しておきましょう。
WEB面接中にありうるトラブル
自宅でのWEB面接中に宅配便の配達など、突然の訪問者でインターホンが鳴ることはありえます。
可能であれば消音にしておくか、できなければインターホンを鳴らさないようにドアにメモを貼っておいてもいいでしょう。
まとめ
面接時のコミュニケーションを考える際によく引き合いに出されるのが、「メラビアンの法則」です。
メラビアンの法則
「コミュニケーションの際に人はどのような情報に基づいて印象を判断するのか」についての実験結果
- 視覚情報 見た目、しぐさ、表情、視線 55%
- 聴覚情報 声の質や大きさ、話す速さ、口調 38%
- 言語情報 言葉そのものの意味、会話の内容 7%
特に時間的にも短い1次面接などでは、「第一印象」が大きくものをいいます。
そして、WEB面接ではこの自分の表情や話し方、立ち居振る舞いなどの「非言語コミュニケーション」に加えて、カメラのセッティング場所や照明等、自分でコントロールできる要素で面接官への印象をアップさせる余地があるともいえます。
WEB面接ならでは特性を自分の味方につけることが、面接突破への第一歩といえるかもしれませんね。